2007年10月10日水曜日

ポリコレヒステリーが支配するニッポンは売りだ


アサヒ:規制緩和でタクシーの事故が多発している……こういうヒステリーが支配するニッポンは売りだ


今日のアサヒ:
asahi.com:タクシー、地方都市で事故多発 規制緩和がひずみ生む -
これを読んで「そうだそうだその通り」と感じる人が多すぎることがニッポンの問題なのである。

ニッポンでは「安全」のためなら、なんでも通ってしまう。とにかく「人間の命は地球より重い」と公言してテロリストを釈放した総理大臣を選んだ国民なのだから、こと安全が関係すると、その対策にかかる経費の大きさは度外視される。そこにつけ込むのが地方利権集団。自分たちの都合のいい方向にお金を誘導する。いままで散々そんなことをやって来たのでニッポン経済は完全に落ち目になってしまった。

同じタクシー料金の問題で、今日の日経「大機小機」(六光星子)はこう書いている。このような合理的な意見はなぜかニッポンでは無視されるのだが、こういう意見にこそ耳を傾けるべきではないか:
  1. タクシー運賃の値上げが認可される見通しとなった。参院選での与党惨敗で自民党の規制改革論者も諦めた。格差是正を旗印にされると、当否は抜きに誰も逆らえない風潮が充満している。
  2. だが、弱者配慮や格差是正が高じて経済原則まで曲げていいわけではない。
  3. 価格は需要と供給でき決まる。東京のタクシー台数は十年前より13%増え、乗客は3%減った。むしろ値下げするか台数を絞るのが筋だ。需要不足なのに値上げするのは、クリスマスイブの翌朝にケーキを値上げするようなものだ。
  4. コストをもとに値段を決定するのは社会主義計画経済のやり方だ。苦しければ値上げで助けてくれるなら私も明日からタクシー会社を作りたい。
  5. たかがタクシー値上げと侮るなかれ。今回の件は氷山の一角で、格差是正の名の下に経済合理性を軽視したバラマキ善政が幅を利かせようとしている。日本は折角歩み始めた改革の道を捨て、再び大きな政府の高コスト国家に戻りつつある。

でも、残念ながら、こういったまともな意見は無視されて、ニッポンは「格差是正」という集団ヒステリー心理に支配されている。得をするのは特定利権集団だけで、損をするのは一般国民だ。一般国民が損をしてしまうので、経済の低迷は続かざるを得ない。

さて、こんなニッポンにどう対処するかだが、都市住民は投票権が不当に差別されているので選挙で投票しても地方特定利権団体には勝てない。結局「ニッポンを売る」以外、自衛手段はない。年末に掛けて日本株はドラスティックに処分しようと真剣に考えている。


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